2017年3月24日 『鉄砲玉の美学』DVD化

渡瀬恒彦の訃報を受け、『鉄砲玉の美学』『殺し屋人別帳』『監獄人別帳』のDVD発売が決定した。

『鉄砲玉の美学』は既にDMMの動画配信で何べんも見ている映画だが、勿論即買いだ。
デビュー作の『殺し屋人別帳』は当然として、『鉄砲玉の美学』の兄弟作である『血桜三兄弟』を出さない片手落ちに一瞬激昂しかけたが、動画配信すらされず未見だった『監獄人別帳』を出してくれるのは嬉しい。
欲を言えば、映画だけでなくドラマ版『白昼の死角』や『影同心』も出してほしい。

鉄砲玉の美学 [DVD]
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殺し屋人別帳 [DVD]
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監獄人別帳 [DVD]
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しかし、安藤昇の『わが逃亡とSEXの記録』や松方弘樹の時の『脱獄広島殺人囚』もそうだけど、訃報からリリース決定までの速さをみてると、どうしても「本人が生きてる内に出してくれよ!」と思ってしまう。
彼らは俳優・映画人だったのだから、ファンとしてはあらゆる作品をみて彼らの表現に触れたい。
数多くの武勇伝や人間的魅力溢れる美談には確かに心打たれるが、それとは別に、俳優に対するファンの一番の接し方はまず作品を観る事だと思う。
出演者たちが存命の内に、もっと多くの作品に触れられるようにしてもらいたい。
訃報でもない限り放置されっぱなしの作品が多過ぎる。
まあ、亡くなった3人はそんなこと気にしてなそうな感じはあるけども。

テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

2017年3月23日 『白い指の戯れ』『悶絶!どんでん返し』漫画化

毎晩スマホ向けコミックサイトでいやらしい漫画を物色するという惨めな習性があるのだが、その過程で『白い指の戯れ』『悶絶!どんでん返し』のコミカライズを発見。
作者は山口かつみとか大谷じろうとか高田靖彦。
なんかこう微妙に懐かしいメンツ。
小学館系の雑誌で青春漫画を描きつつ、ちょいエロ漫画も描いてる人達だ。

白い指の戯れ ACT.1
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まあ『堕靡泥の星』や『天使のはらわた』然り、元々エロ劇画とロマンポルノは互換性の高い関係ではあったけど、それはあくまで同時代での話。
サンプルをちらっと読んだだけだけど、時代設定を現代に直したり色々と翻訳しつつ、もの凄くおそるおそる漫画化してる感じが別の意味で面白い。

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2017年3月22日 Filmarksをやってみて

Filmarksに登録して一か月以上が過ぎた。
昨日、ようやくブログの映画レビューをあらかた映し終わった。
ちんたらやっていたわりに、実にしんどい作業だった。

当初はブログの記事をただコピペするだけでいいかと思っていたが、書いているうちにネタバレになるような箇所は消したり、ブログ特有のノリは極力削除したくなってしまい、結果重労働に。
しかも、その過程で今まで何年も放置してきたおびただしい誤字・脱字を発見し、3年殺し的に恥をかいたりしていた。

せっかくついてくれたフォロワーさんもタイムラインに表示される異常な連投にうんざりしたらしく、1文字たりとも絡まないままフォローを外されるという悲劇もあった。
というか未だに殆どSNS的機能を使っていないのだが、分かったことがいくつかある。

・「みんシネ」や「シネスケ」に比べてシネフィル層とライト映画ファンの分布がかなり混在している
・邦画ファンでも“プログラムピクチャーの1作目しか観ない人”がかなり多い
・どうやら人の感想をみても共感や合点よりイライラすることの方が多いという悲しい発見
・趣味嗜好が合いそうな人に限ってFollowing数一桁の孤高な感じの貴兄ばかりで怖くて絡めない
・アイコンが可愛い女の写真だと問答無用で大量のフォロワーが付く

ということ。
色々と一長一短ではあるけど、普段あんまり他人の映画の感想に興味ないし、人のブログもツイッターも殆ど観ないので新鮮だった。
あんまりSNS的使い方はしなそうな予感がしているが、観た映画の備忘録や鑑賞記録にはかなり良いツールなので、使い続けようと思う。

2017年3月20日 渡瀬恒彦の訃報から

もう3連休も終わろうとしているわけだが、未だ喪失感から立ち直れないままでいる。
「ロス」なんて言葉では表現できない。心のどっかが壊れた気分がずっと続いている。

この連休は色々出かけたものの、帰宅後はずっと渡瀬恒彦の出ていた映画を観ていた。
まあ、亡くなる前も毎週のように美味しいシーンを反復していたのでいつも通りっちゃいつも通りだが、いつも見ているシーンでも全てが重く響いてくる。

『博徒外人部隊』で初めての沖縄をウキウキで車中から見回す笑顔、『恐怖女子高校 暴行リンチ教室』の2.5枚目ぶり、『震える舌』で娘の快方を知ってジュースを買いに行く途中で嬉しさのあまりずっこける姿、『現代やくざ 血桜三兄弟』の公園で荒木一郎とダベる姿、『博徒斬り込み隊』のギラギラの鉄砲玉ぶり、『やくざと抗争』の金魚丸飲み、『ボディガード牙 必殺三角飛び』の被差別者の哀れさ、『唐獅子警察』の拗らせたヤンチャぶり、『人斬り舎弟』の片腕強姦、『赤穂城断絶』の死にざま、『民暴の帝王』『激動の1759日』ではチンピラを卒業し、幹部クラスとなった後でもイケイケのヤクザ役で気を吐いた後は、『しあわせになろうね』『親分はイエス様』等でゆるめの組長役…
以降のドラマでの活躍は書くまでも無いだろう。
時代によって姿を変え続け、いつまでも現役であり続けていた。

訃報のあった日、BSで『十津川警部』をやっていて、たまたま渡哲也と共演した回だった。
BSではしょっちゅう放送していた回だが、こうしてみると違った感触を覚える。
それに、川地民夫も出ていた。
川地民夫は日活時代に『無頼シリーズ』等でも渡哲也と何度も映画の中で対決をしていたし、渡瀬恒彦とは『まむしの兄弟』の勝役を勝ち取った因縁もある。
ドラマの出来そのものはそんなに優れたものではなかったけど、色々なめぐり合わせの果てに一堂に会した映像を見ると、やっぱりこみあげてしまう。

追悼 渡瀬恒彦出演作品10選

渡瀬恒彦が亡くなった。
がん公表以降、覚悟していたとはいえ「渡瀬恒彦さん、死去」という文字を観て頭がクラっとした。

俺はどうしてこんなに渡瀬恒彦が好きなのかと考えた時、巷で言われているような狂犬ぶりとは別に、ある種のピュアさや“弟性”のようなものに惹かれたんだと思う。
チンピラとして暴れまくる姿は勿論強烈だし、その肉体性も相まって鮮烈な迫力を発揮する。
ただ、どんなに悪逆非道な事をしていても、その奥底には必ず少年ぽさや純粋さが底流していた。
強面の武闘派のようでいて、近所の気の良い兄ちゃんのような雰囲気もある。
喧嘩の強さとかスタント云々だとかは別にどうでもよくて、そういう二面的な特性に惹かれたのだ。

そこで、僭越ながら、渡瀬恒彦のそういう魅力が色濃く出ている作品はどれかと考えてみた。
助演・主演を問わず、作品の知名度や完成度も度外視して、とにかく渡瀬恒彦の魅力を基準に選んだ。
喧嘩最強伝説を語るのもいいけど、まずは出演している映画を観て、その演技を評価してほしい。

・第1位 『鉄砲玉の美学』(1973)

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この映画の渡瀬恒彦は自分を狂犬だと思ってるだけのウサギだし、流れる頭脳警察は“反骨の咆哮”ではなく“負け犬の遠吠え”でしかない。
『仁義なき戦い』が100人全員が面白いと感じる映画なら、本作を面白いと思うのは100人に1人だろう。
だからこそ、ハマれば一生モノの映画になるはずだ。
※鏡対称である『現代やくざ 血桜三兄弟』や、姉妹編的な要素もある『女番長 感化院脱走』も必見。

・第2位『狂った野獣』(1976)

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作品的には『暴走パニック大激突』の方が上だが、こと渡瀬恒彦の魅力でいえばこちらが上。
グラサン、トレンチ、グレーのスーツ、えんじ色のシャツ、次々と危機に瀕しながら服を脱いでいくにつれ、剥きだしの生命力が増していく。
パクった自転車で暴走バスを追いかけるシーンに渡瀬恒彦の全てが詰まっている。

・第3位『鉄と鉛』(1997)

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90年代以降の演技の基準となった“昼行燈キャラ”の中に、東映時代の“狂犬キャラ”が蘇る。
成瀬正孝とのコンビ芸は息もピッタリで、老いたチンピラが現代的なチンピラを征伐する痛快さ。
特に、2人の美学を解さない佐藤蛾次郎に同時に銃を向けるシーンがたまらない。

・第4位『神様のくれた赤ん坊』(1979)

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役柄的にオイシイのは桃井かおりなんだろうけど、渡瀬恒彦のしょーもない恋人役が良い。
能天気で軽薄でいやしくてスケベ、でも、肝心なところでは人情が出る。
桃井かおりと橋を渡りながら嘯くシーンが大好き。

・第5位『木枯らし紋次郎』(1972)

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ほんの脇役だが、迸る殺気と色悪ぶりは出演作の中でも抜きん出た凶悪さだ。
七歳の幼女を犯して島流しとなり、すがりつく女郎を切り捨て、それを目撃した親子は惨殺。
殺した後の興奮に任せ、日頃罵り合っていたはずの加賀雪絵と船上でまぐわう姿は壮絶。

・第6位『戦国自衛隊』(1979)

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いちいち千葉真一に対して反抗的な言動。平然と仲間を殺し、隊を抜け出して愚連隊を結成。
漁村を虐殺して食料と女を略奪、船の中で輪姦に耽溺する暴走鬼畜集団を作り上げる。
しかし、それらの蛮行の裏には常に千葉真一に対する愛憎がある。何とも愛おしい。

・第7位『時代屋の女房』(1983)

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70年代の狂犬演技を経て、80年代に入ると円熟した魅力を放つようになってくるが、それが結実した1本。
得体のしれない美女である夏目雅子に対する“近所の気の良い兄ちゃん”演技が見事。
猫を抱きながら、夏目雅子の「覗き機関(からくり)」を妄想しているシーンが好き。

・第8位『実録外伝 大阪電撃作戦』(1976)

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中島貞夫イズムに加え、松方弘樹という相方を得て、凄まじく充実したチンピラ哀歌に。
『九州進攻作戦』のダブル淋病同様、疑似ホモ行為は嫌でも男同士のドラマを盛り上げる。
宴会中にグラスを噛み砕くシーンは中島アナーキズムの最高潮。

・第9位『セーラー服と機関銃』(1981)

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父親の様で兄貴の様で恋人の様で…基本的には善人ながらも現役ヤクザの凄味もしっかり醸し出す。
風祭ゆきとの濡れ場によって、薬師丸ひろ子のいる世界とキッチリ線を引いてくれるのが憎い。
隠れMVPである大門正明との関係性も泣かせる。

・第10位『皇帝のいない八月』(1978)

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『戦国自衛隊』の矢野役と表裏一体。大規模な右翼クーデターを引き起こすエリート軍人役。
山本薩夫監督自身のイデオロギー的とは正反対の人物だが、文句無しに格好良い。
思想はテロリズムなのに、熱い演説シーンには思わず心動かされてしまう。


以上10作が自分なりに選んだ渡瀬恒彦の魅力を堪能できる映画作品だ。
勿論、ドラマ作品も含め、これ以外にも良い作品は無数にある。
『仁義なき戦い』『私設銀座警察』『博徒外人部隊』『女番長 感化院脱走』『ジーンズブルース』『唐獅子警察』『事件』『震える舌』『血桜三兄弟』『安藤組外伝 人斬り舎弟』…
ただ、「渡瀬恒彦じゃないと成立しない映画」を重点的に選んだ結果、上記の様になった。

この人が、もうこの世のどこにもいないのだと思うと、すごく悲しい。
もし、この記事を読んだ人で、この中に観ていない作品があったら観てもらいたいと思う。
いちファンとして、それらの作品がより多くの人の目に触れると嬉しい。

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Author:スギノイチ
ゆとり丸出しダメ社会人。
最新映画もそれなりに観ますが、古い映画が好きです。
映画も漫画も好きだけど、音楽の知識はからっきし。

勝新太郎信者、渡瀬恒彦主義者。
よって必然的に東映、大映ファン。
年代で映画を観てるつもりはなかったけど、気が付くと60、70年代の映画ばかり漁っている。

Filmarksもやってます。
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