2017年6月25日 不完全燃焼気味

昨日は『女賭博師シリーズ』を3作続けてみてきた。
『女賭博師乗り込む』『女賭博師さいころ化粧』『女賭博師みだれ壺』の3本。

このシリーズをちゃんと通してみるのは実は初めてだったけど、『緋牡丹博徒』に比べて、大分落ち着いた感じなんだな。
江波杏子は素晴らしく綺麗だけど、それ以外にあまり盛り上がりが無い。
立ち回りも無く、話も映像も低めのトーンでずっと続くかんじ。
まあ、俺は『緋牡丹博徒』もあんま好きじゃないし、こういう女任侠モノが合わないのかも。
ただ、『女賭博師さいころ化粧』は良かった。
江波杏子と久保菜穂子の師弟関係が疑似レズぽくて艶かしい。

続いては黒井和男氏のトークショー。
ヤバいエピソードばかりで、内容は殆ど書けない話。
イベントの性質上、夢をぶっ壊すような、エグくてヤバい話が多目。
どんな書籍でも書いてないような話を聴けたのはとても良かった。
一方、イベントの満足度とは別として、「映画外の、スキャンダルや破天荒エピにあんま興味無い」という自分の感情に気付いた。
別に、往年の映画人達を美化してるわけでも、夢を見過ぎてるわけでもない。
作品に寄与してるわけでもない醜聞を聞いてもあまり意味がないと思うだけだ。
勝新の夜の街での武勇伝や、渡瀬恒彦の喧嘩最強伝説なんかも邪魔でしょうがない。
勝新を扱った番組や書籍で『影武者』の話になる度にうんざりする。どうでもええよ。

業界人の人が多かったようなので、話せる漢字でもなさそうだったのでとっとと帰った。
あちこち動き回った割に楽しめきれなかった感あり。疲れた。

『心の影』 あっちむいてホイでさえ全力の渡瀬恒彦

amazonプライムにあった渡瀬恒彦の映画は観尽くしたので、ドラマに手を出してみた。
TBSオンデマンドの『心の影』というのが目についたので、早速鑑賞。


1978年に放送されたドラマらしい。原作は松本清張の短編小説『顔』。
「過去に情夫を殺した女が、身元を変え、女優として名誉を得るが、やがて捜査の手が…」というザ・松本清張な設定。

三上真一郎に殺されそうになった大空真弓が織本順吉に追われ、渡瀬恒彦と懇ろになっていた。
仁義なきメンツの中の大空真弓という組合せが新鮮。
でも、大空真弓が隠れ美女だという設定にはとっても違和感がある。

1978年ということは、渡瀬恒彦はちょうど野村芳太郎の『事件』を撮っていた頃。
従来のヤクザ役とは全く違うキザなプロデューサー役だし、芸風を変え始めている頃かしら。
(なぜか役名は『狂った野獣』と同じ“速水”)

大空真弓が捜査の不安から解放され、渡瀬恒彦のマンションでらんちきパーティを行うという展開があるのだが、その内容はあっち向いてホイを大声でやるというもの。
だいぶダサいシーンだけど、あっち向いてホイすら全力モーションでやりきる姿はさすが。

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テーマ : テレビドラマ
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『広域暴力 流血の縄張』 流血の小林旭

長谷部安春監督の『広域暴力 流血の縄張』を観た。
小林旭主演の日活ニューアクションだ。他作品同様、国内ではVHSのみで海外DVDあり。

同時期の長谷部作品に比べると大人し目だけど、それなりには見応えあり。

『広域暴力 流血の縄張』(1969)
監督 長谷部安春
主演 小林旭

Bloody Territories

この映画を観ると、日活ニューアクションで輝くのは小林旭や渡哲也の様な大正義スターではなく、穴戸錠や藤竜也の様な悪役要素が混じった俳優だということが良く判る。
既に『仁義なき戦い』の“武田”化が始まっている小林旭は、声もガタイも貫禄タップリで迫力があるのだが、やってること自体は前時代的な任侠なので中途半端な存在になっている。
お約束の惨死を遂げる岡崎二郎や、いつも黒猫を抱きかかえる客人・藤達也など、魅力的な登場人物達はかなり序盤で退場していく。
そこからは、名和宏、葉山良二、須賀不二男、上田吉二郎、見明凡太郎などが参入した魑魅魍魎の知能戦になってくるので、ますます小林旭の前時代的スタイルが霞んでいく。
その一方で、相棒役である中丸忠雄のクールさはかなり頼もしい。
やくざ映画の善玉側は、大体直情型のマゾ人間が多いので、こういう冷徹な人間が味方側にいるとぐっと緊張感が出る。
登場当初は権力を笠に着る悪党だった名和宏や葉山良二が変化していくのも美味しい展開。

「小林旭が古臭い」と書いたものの、小林旭ならではのシーンがいくつかあるのも確かだ。
中盤の指詰めシーンは昔気質の侠客だからこその見せ場だし、ラストのハードな立ち回りは小林旭の肉体性あってこそだろう。
(血みどろの仁王のような形相の小林旭がまた似合うんだ)
汎用的仁侠映画を大筋にしながらも、雑魚チンピラによる輪姦シーンや、上田吉二郎と愛人らの3Pシーンなど、長谷部作品特有の(物語的には全く必要のない)エグさも健在。
個人的には『縄張はもらった』の方が好みだけど、これも中々。

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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2017年6月19日 おとなの大映祭り

今週の土曜、角川シネマ新宿で江波杏子の『女賭博師シリーズ』をやるのか。
これは一日中入り浸るしかない。
こういう日に限って同期から誘いがあるのだが、断らせてもらう。
「やっぱりアイツは付き合いが悪い」と悪評が立ってしまうかもしれないが、致し方ない。
近くの同僚より遠くの大映映画だ。

しかも、その日は黒井和男のトークショーがあるらしい。
ちょうど『女賭博師シリーズ』上映が終わった頃に開始する。
多分行くけど、下手なこと言ったらぶん殴られそうで怖いな。

2017年6月15日 人別帳

最近、非道人事により電車通勤に切り替わった。
小田急ラッシュから神経を切り離すため、車内ではiphoneに入れた映画やドラマに没頭している。
積みDVDを消化するのにちょうど良い。

今は渡哲也版『浮浪雲』を見ている。凄く面白い。
ちょうど通勤時間1時間に収まっているし、緩い感じが気楽に観れる。

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目が疲れたり、徒歩移動する時などはiphoneミュージックで渡瀬恒彦の歌にシフトする。

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『鉄砲玉ブルース』は何度聞いても飽きない。
こうして渡兄弟に支えられることでかろうじて通勤している毎日だ。

しかし、『殺し屋人別帳』の読みやっぱ「じんべつちょう」だよなあ。
訃報の時、どのニュースのアナウンサーも「渡瀬さんは“~にんべつちょう”でデビューし~」なんて言っていたし、こないだのヴェーラでの『監獄人別帳』トークショーでも、司会の人は「にんべつちょう」を連呼していた。
日本語的には「にんべつちょう」が正しいし、タイトルの元ネタである『無宿人別帳』の読みは「にんべつちょう」なのだから、俺が間違って覚えていたんだと思いかけた。
でも、 『殺し屋人別帳』の主題歌であるこの「さすらい人別帳」では、確かに渡瀬恒彦本人が「じんべつちょう」でコブシを利かせているし、件のトークショーにおいても、伊吹吾郎も掛札昌祐も司会につられることなく終始「じんべつちょう」と発音していた。
思わずガッツポーズをしたくなったよ。

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Author:スギノイチ
ゆとり丸出しダメ社会人。
最新映画もそれなりに観ますが、古い映画が好きです。
映画も漫画も好きだけど、音楽の知識はからっきし。

勝新太郎信者、渡瀬恒彦主義者。
よって必然的に東映、大映ファン。
年代で映画を観てるつもりはなかったけど、気が付くと60、70年代の映画ばかり漁っている。

Filmarksもやってます。
https://filmarks.com/users/suprushken

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